米国調査会社、BCC Research の報告書 「Global Markets for Antifungal Agents (世界の抗真菌剤市場)」によると、世界の抗真菌剤市場は2005年に135億米ドルを超えたものの、2006年には122億米ドルをやや下回る結果となりました。同市場は2007年もこのまま119億米ドルまで減少しますが、2012年にはCAGR2.8%の成長率で147億米ドル以上にまで回復すると見込まれています。
2012年までの間、同市場の最大のシェアをもつのがヒト用抗真菌剤です。2007年には112億米ドルを超え、2012年までにCAGR4.5%の成長率で140億米ドル近くに到達する見込みです。ヒト用抗真菌剤市場分野が拡大する理由として、近年の真菌剤に対して耐性を獲得した菌の出現が新たな創薬を促進していること、そしてAIDSや癌など免疫不全患者数が増加していることが挙げられます。また糖尿病患者数の増加も成長を刺激しています。糖尿病は慢性カンジダ症感染の主なリスクファクターと考えられています。
動物への真菌感染動向は業界動向が示すように今なお大きな問題となっています。動物用抗真菌剤市場は2007年には1億700万米ドルとなり、2012年までにCAGR3.5%の成長率で、1億1,070万米ドルに到達すると予測されています。
真菌類は非常に抵抗力の強い微生物です。様々な抗真菌メカニズムによって菌類を撲滅するためにつくられた化合物にも耐性を持つ場合もあり、例えば繁殖能力の破壊や細胞壁の破壊、DNAや細胞機能の調整といったメカニズムをターゲットにした薬剤に耐性を持つ菌が存在します。ヒトや動植物、環境への感染も増加傾向にあり、多くの致命的結果をもたらしています。