大型バッテリーや燃料電池とは、自動車バッテリーとほぼ同じまたはそれより大きなバッテリーであり、電力のバックアップ、自動車の起動、産業車両の電力などへの利用があり、最近では、先端の軍事システムや電気自動車・バスなどで利用され、水素のようなクリーンな燃料から電力を作り出している。バッテリーは5つのコンポーネントから構成される。2つの電極(正極、負極)、セパレータ、イオンを電極からセパレータに伝える電解液、それからケースだ。バッテリー同様、燃料電池は電気化学的なプロセスを経て電力を作り出す。燃料電池も大抵2つの電極、電解液や構造部品からなる。両者に共通するのは、電極、電解質、セパレータ、電極触媒作用材料のコンビネーションが何百種類にも及ぶことだ。そして、材料部門がバッテリーや燃料電池の設計において、最も重要な役割を果たすのだ。
Business Communication Company社から発行された調査報告書「Materials for Large Size Batteries and Fuel Cells」によると、米国の大型バッテリーと燃料電池市場は、卸売りレベルで2000年の14億5000万ドル規模から落ち込み、2001年に13億7000万ドル規模となった。同市場は、AAGR(年平均成長率)12%以上で成長し、2006年には24億ドル規模になるという。
レッド(鉛)は引き続き大型バッテリーの最も重要な材料となるだろう。しかし、実際のところ米国市場においてレッド材料の売上は、2000年から2001年の間に落ち込んでいる。出荷数はいくぶん増加するものの市場価格は大きく下落し、今後5年の年間の平均成長率はおよそ0.8%と見込まれている。
鉛酸蓄電池に使用されるその他の材料市場はいくぶん良い傾向にある。鉛蓄電池に用いられる主な材料は、スズ、アンチモン、硫酸、ヒ素、ビスマス、セレニウム、テルリウム、シリコン酸化物やカルシウムなどだ。これらにはカドミウム(ニッケル−カドミウムシステム同様、一部の鉛酸蓄電池に使用される)や、リン酸(リン酸燃料電池に使用される)が含まれる。これらの材料は2001年では8000万ドル規模であったが、2006年には8700万規模になると見込まれている。
鉛蓄電池の材料以外で需要の高いもの(年間1000万ドル以上の需要があるもの)には、白金族類のチタニウム、ジルコニウム、リチウム、炭素、希土類化合物などがある。これら全体で年平均成長率66%の成長を見せ、2001年の7400万ドル規模から2006年には9億3600万ドル規模になると予測されている。
有機材料は、プラスチック樹脂(主に亜鉛蓄電池に使用される)、有機電解液や多くのバッテリーのセパレータなどを含む。亜鉛蓄電池の売上は比較的横ばいであるため、今後5年間を通しておよそ4000万ドル規模の市場であり続ける模様だ。
その他のバッテリーや燃料電池の材料(年間1000万ドル以上の売上があるもの)には、クロミウム、モリブデン、タングステン、アルミニウム化合物、ニッケルや鉄化合物、ハロゲン、シルバー、コバルト化合物、バナジウム、タンタラム、バリウム、ストロンチウム、ホウ素化合物、インジウム、ガリウム、ナトリウム、ポタジウムや亜鉛などがある。これらの材料全体で2001年の市場規模は3500万ドルであり、2006年には1億6700万ドル規模に達すると見込まれている。
U.S. Large Size Battery and Large Fuel Cell Materials Market, through 2007 ($ Millions)
|   |
2001 |
2006 |
AAGR % 2001-2006 |
| Lead components |
1,140 |
1,188 |
0.8 |
| Lead battery materials |
80 |
87 |
1.7 |
| Organic compounds |
40 |
40 |
0 |
| High-demand materials |
74 |
936 |
66.1 |
| Low-demand materials |
35 |
167 |
36.7 |
| Total |
1,369 |
2,418 |
12.0 |
U.S. Large Size Battery and large Fuel Cell Materials Market, 2001 and 2006 ($ Millions)