世界の建築塗料の需要は2011年にかけて年率3.9%で増加し、2,150メートルトン、価格にして470億米ドルになると予測されています。かなりの数字ではありますが、2011年までの世界における建設支出の大幅減少により、2001年から2006年の業績と比較すると成長率は減速します。2011年にかけ、水性塗料は世界市場のシェアを73%まで拡大すると見込まれています。西欧の塗料業界は2011年までに普及率88%を見込んでいます。西欧には世界的に最も厳しい環境規制があり、その規制のいくつかが2006年から2011年にかけて施行されるためです。産業分野の戦略的調査を専門とする The Freedonia Group, Inc. (本社、米国オハイオ州クリーブランド)がこのほど発行した調査報告書「 World Architectural Paints 」の中に掲載されています。
アジア太平洋地域では、途上国における成長が堅調で、世界有数の人口を有する中国とインドが同市場で莫大な利益を上げると見込まれています。2006年、中国およびインドの建築塗料需要は一人当たりそれぞれ1.2キロ、0.6キロとなりました。一方、先進国の一人当たりの需要は平均して9〜10キロとなっています。
北米では、2011年までの成長率が最低となる見込みです。米国における現在の住宅ローン問題が新築市場での塗料売上を抑制しています。西欧もまた成長は乏しく、経済成長および建築業界の拡大見通しが平均を下回っていることや、西欧各国の人口増加が低迷していることなど、すべてが原因となっています。それにも関わらず西欧が世界の建築塗料の主要な輸出地域であり続けるのは、ドイツが大きく貢献しているためです。
西欧以外の地域は、2011年にかけて業務用塗料の需要に比べDIY用塗料の需要が急速に拡大するでしょう。大型の塗料小売店や一般のリフォーム用品店がこれまで浸透していなかった地域に拡大を続け、また世界的なインターネットの普及も塗料製品や塗装情報へのオンラインアクセスを容易にするとともに、途上国ではDIYの塗装作業がより一般的になるためです。一方西欧ではDIY部門はすでに市場全体の4割を占めています。