世界市場における流体処理ポンプの需要は、 今後年率4.4%で拡大し、 2012年には470億ドルに達する見通しです。 世界のポンプ需要は、 総体的に見て底堅い景気に後押しされる形で伸びていくと見られ、 とりわけ中国やインドなどの成長著しい新興国で着実な伸びが期待できます。 新興国では、 エネルギー消費の拡大とインフラストラクチャの開発プロジェクトが続いており、 ポンプの主な用途もこれらの分野が中心になると思われます。 各種産業分野の戦略的分析を専門に行っている米国の調査会社The Freedonia Groupがこのほど発行した調査報告書「World Pumps」には、 世界のポンプ市場におけるさまざまなトレンドが紹介されています。
北米、 西欧、 アジア/太平洋地域の先進国では、 ポンプ製品の成熟市場を形成しています。 このうち米国では、 景気の回復への展望と一次エネルギー消費の拡大が、 日本と西欧では、 公益事業向け市場の拡大が、 流体処理ポンプの需要を下支えすると見られています。
製品分野別の市場シェアでは、 引き続き遠心ポンプが容積移送式ポンプや特殊ポンプを上回ると思われます。
遠心ポンプは、 圧力や負荷処理能力(固形分の多い液体を処理する能力など)の面で多彩な製品が揃っているうえ、 メンテナンス費用も比較的安いためです。
一方、 容積移送式ポンプのなかでは、 ダイヤフラムポンプが急速に伸びる見通しです。 ダイヤフラムポンプは、 設置費用が安く、 構造が単純なうえ、 さまざまな用途に対応できるという特徴を備えており、 公益企業や加工業界による投資も増えています。
また、 揚水や汚水処理などの用途で導入が拡大しつつあるタービンポンプも急成長が見込まれます。
主なポンプ市場のなかで今後最も急速に需要が伸びると見られているのが公益事業の分野であり、 とりわけ水道や電気の供給システム構築が進む途上国を中心に、 公共インフラ整備に伴う需要が市場の拡大を支えると予想されています。
一方、 加工業界は、 需要の急拡大こそ望めないものの、 これからもポンプ製品にとって最大のユーザーであり続けると思われます。
この業界では、 幅広い用途でポンプが使われており、 流体処理装置に対する需要が極めて高い業種も少なくないからです。
また加工業界では、 多くの業種で今後も生産量の増大が見込まれており、 それに伴ってポンプの需要も伸びていくと予想されます。
このほか、 石油の増産に伴い、 資源採取業界向けの市場でもポンプの需要が拡大する見通しです。