ライフサイエンス市場の調査を専門とする調査会社Kalorama Information が発行した報告書 "Congestive Heart Failure: Major World Markets, Volume I: Pharmaceutical Management" によると、2007年の鬱血性心不全の薬剤治療市場は180億米ドルと予測されており、2017年までに300億米ドルに達すると見込まれています。これには3つの要因があります。ひとつは鬱血性心不全の罹患率の増加、また標的療法に向けた革新的技術が応用され、同市場への新規参入の機会を創出していること、そして治療にあたってこれまでの薬剤では効能が不十分であることから、医師が複合薬剤の処方計画を立てていることなどがあげられます。
鬱血性心不全は心血管疾患市場の中において、治療より予防がより効果的となる複雑な病気で、ほとんどの場合、他の心血管疾患治療に用いられる薬剤で治療が行なわれています。標的療法がないことで薬剤が予防のために多く使用されつづける結果となり、売上の伸びは鬱血性心不全患者人口の拡大とは不均衡となっていくと考えられています。
『将来の鬱血性心不全の薬物治療はバイオテクノロジーやゲノミクスといった新しい技術に委ねられています。内皮に働きかけ鬱血性心不全に関わる胎児性遺伝子を特定するといった新たな治療法や損傷した心筋組織を再生させる細胞治療などが有望視されています。』と当報告書のアナリストであるKenneth Krul氏は述べています。
鬱血性心不全治療薬市場は、心血管疾患治療薬として幅広い製品群を供給している大手製薬会社数社によって支配されています。しかし、鬱血性心不全とバイオテクノロジーに主眼を置いた開発を進める小規模企業も多くあります。現在この病気に対する適切な治療薬がないことにより大きな経済的機会をもたらすことが現実味を帯びるにつれ、同分野に参入する小規模企業の数は増えています。
Kalorama Informationの報告書 "Congestive Heart Failure: Major World Markets, Volume I: Pharmaceutical Management" では、米国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、および日本における鬱血性心不全治療において現在および最新の医薬品およびバイオファーマ技術を応用することによる今後の市場可能性に焦点を当て、2017年までの拡大予測を提供します。