スマートキー技術は欧州では高級車を対象に1990年代後半から実用化されています。 それ以降、スマートキー技術はより幅広いセグメントの車種に取り入れられていますが、顧客の間では同技術の存在やメリットに対する認識が浸透しておらず、期待していた程の普及率が得られていないのが現状です。
自動車セキュリティー、テレマティクス関連市場の調査を専門に行う英国の調査会社SBDが発行したレポート「The market and technical trends for Smart Key systems in Europe」では、スマートキーシステムの今後の発展を左右する問題について重要な情報が提供されています。また同社が実施したエンドカスタマー調査の結果の概要が本レポートの中で公開されており、顧客の真のニーズを把握する上で役立つ情報が含まれています。
- 同レポートに含まれる内容 -
- 欧州におけるスマートキーの発展に影響を及ぼしている市場問題及び技術的問題
- 普及拡大を妨げている主な障害
- 市場の要求を満たす、より優れたスマートキーシステムの設計
- 顧客のニーズを洞察し、顧客の関心を刺激してスマートキー技術の普及を広げる
スマートキーシステムは、欧州では1999年に高級車に搭載され始めて以来一般に提供されています。 その後は様々な車種に取り入れられるようになり、現在では23ブランド、合計77車種で採用されています。しかしながら、スマートキーの装着率はまだ比較的低水準に留まっています。
ほとんどの高級車メーカーは全車種あるいは一部の車種でスマートキーシステムを標準装備しています。メルセデス・ベンツとBMW は標準装備にせず、ほぼ全車種で有料オプションとして提供しています。中型以下のセグメントでは、マツダ、三菱、日産、スズキ、スバル、トヨタなどの日本メーカーがいくつかの上位車種で標準装備しています。 スマートキーの装着率は日本が欧州を上回っており、これらのメーカーは日欧間で共通の技術が用いられていることを生かすことができます。
自動車メーカーにとっては、欧州のスマートキーシステム市場の今後の展開を予想し、普及拡大の機会が訪れた時に備えて効果的なソリューションを用意しておくことが課題となります。
SBDでは、2007年にフランス、ドイツ、イタリア、英国の主要欧州市場における装着率が平均5%程度になると推定しています。 しかし、様々な車種でシステムが装着可能になったことや、多数の上位車種で標準装備となったことなどにより、次の3〜4年で装着率が増加し、2010年までに2倍近くまで伸びると見ています。しかし、スマートキーシステムが付加価値のある機能であると認識されるためには、顧客に不安を与えるような懸念材料が新たに出ないよう自動車メーカーは注意する必要があります。