英国の調査会社Semicastがこのほど発行した調査報告書「Automotive Market for Semiconductors」によると、自動車用半導体の売上高は、2015年まで順調に伸びる見通しです。
自動車用半導体の世界市場における昨年の売上高は200億米ドルであり、2015年には300億米ドルを超えると予想されます。なお、2007年の半導体製品の総売上高は2,550億米ドルであり、このことは、自動車用半導体部門が有効市場(TAM)の7〜8%を占めているということを示しています。自動車の主なシステムで電子機器の利用が拡大するなか、主要各分野における半導体の需要も引き続き拡大していくと思われます。これに伴い、1台の乗用車で使われる半導体のコストは、2007年の295米ドルから2015年には375米ドルに増大する見通しです。
総体的に見て伸び率が最も高くなると予想されるのが、オーディオやインフォテインメント、ナビゲーション、テレマティクスなどのエンターテインメントシステムで使用される半導体です。この分野の需要は、昨年の40億米ドルから2015年には75億米ドルに拡大する見通しであり、この間の複合年間成長率はおよそ9%となります。オーディオからインフォテインメント、さらにはナビゲーションへと続くエンターテインメントシステムの進化は、この分野における主な成長促進要因ですが、リヤシートエンターテインメントシステムや衛星ラジオ、テレマティクスも、市場の拡大に貢献すると思われます。
エンターテインメント分野におけるこうしたトレンドには、多くの注目が集まっていますが、Semicastの報告書から導き出すことができる重要な結論の1つは、今後も「under-the-hood」システムが自動車用半導体の需要を牽引するということです。報告書によると、これらのシステムで使われる半導体は、2007年の自動車用半導体の総売上高のおよそ80%を占めているといいます。この比率は、今後も大きく下がることはなく、2015年時点でもおよそ75%を占めると予想されています。同報告書の執筆者で、主任アナリストのColin Barnden氏は、「従来のシステムはやや華やかさに欠けますが、半導体サプライヤーも、売上高という点から見て、この分野のビジネスチャンスを見逃すわけにはいかないでしょう」と語っています。