二酸化炭素の排出上限規制により、2010 年までに、EU25 カ国の電力生産量は年間 500 TWh 削減する必要があり、特にイタリアが大きな影響を受けると考えられています。拡大する電力需要に対応しつつ、発電時の二酸化炭素排出量を抑えるため、加盟国は電力生産方法の大幅な変更が求められています。
多様な市場セクターの調査分析を専門とする英国の調査会社 Datamonitor Corporation(本社: ロンドン)では、欧州における二酸化炭素排出権取引が電力の価値連鎖に与える影響について調査分析を行い、まとめた報告書 “The likely Impact of Carbon Emissions Trading Across the Electricity Value Chain: Responding to the Developing EU Environmental Agenda, 2005-10”を発行いたしました。
当報告書では、欧州排出権取引制度(ETS)が、2005〜1010 年の間に電力会社の生産構造や供給事業に与える影響や、電力会社に対する提言などについて、概略下記の構成で取り上げています。
エグゼクティブサマリー
イントロダクション
電力市場の概要
- CO2 排出上限規則による電気生産量の縮減
- 南欧を中心に増加する電力需要
- 2002〜2010 年の発電のシェアは安定
- 主要 6 市場で異なる発電ポートフォリオ
- 2002〜2005 年の生産量構造の変化は微増
- 2010 年までに再生可能エネルギーが普及
- 2002〜2010 年の CO2 排出量の変化は僅か
- 2010 年には主力の火力発電の燃料に変化
- 京都議定書での合意と矛盾する既存の複合発電による電力生産
排出量取引のフレームワーク
- 国内のみでは達成しきれない排出量削減
- 欧州の CO2 削減の 46% をカバーするETS
- EU 主要 15 カ国にとっての排出量取引
- 排出枠国内割当計画(NAP)
発電
- ガス発電量増加の必要性
- 石炭からガスへの転換
- 排出権取引の必要性
- 排出権の売り手か買い手かで変わる燃料価格
- 短期では燃料価格がタイプ別生産量を決定
- 複合サイクルガスタービン(CCGT)
- 各国の行動提言
調達、危機管理とネットワーク
- 調達と危機管理の国際化を後押しする排出権取引
- 調達・危機管理戦略の柱となる排出管理
- ネットワークにおける排出権取引の影響
エンドユーザへの供給
- 排出上限規制のコストを消費者に課す戦略
- 消費者への追加排出コスト割り当て方法
- コスト割り当てアルゴリズム
- 最適な排出コスト料金戦略
- E.ON 社の 2001 年の試みの再考
提言
付録